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「9-nine-」全作レビュー

「9-nine-シリーズ 全作レビュー」 

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(出典:パレット公式サイト palette.clearrave.co.jp/9songs/)

 

作品説明

 「9-nine-」は初心者に(基本)非常に優しい「ぱれっと」より発売されたシリーズ作品である。このゲームは、いうところの「分割商法」と呼ばれるような、単一のソフトに全ルートが収録されているわけではなく、いくつかの分割された(全4作)ソフトを揃えて、初めて全ルートを遊べるようになっている。このシリーズの場合は前作の内容を踏まえた上での体でストーリーが進行するため事実上の攻略ルートの固定がある。

 基本的に「分割商法」は一般的に嫌われるやり方だが、筆者としてはこの場合は認めて良いと思う。詳細は後程。

 

共通のあらすじ

 主人公 新海(にいみ) 翔(かける)は、妹である新海 天(そら)と共に、とあるアニメ作品のフェスに参加する。そんな中、フェスの開催場所である神社にて地震が発生する。そしてそれにより、神社にて祀られていた“神器”が破損してしまう。昔からの知り合いの実家の神社であるため、その事情を主人公たちは知るが、当然気にするほどのことではなく帰路につく。

 その後主人公は、フェスにてスタッフの一人としてコスプレ衣装を身にまとっていた、フェスの主催者であるコロナグループの令嬢で、かつクラスメイトである九條 都よりフェス会場にてアクセサリーのようなものを拾ったと相談される。が、互いにそれは知らぬと解決案は浮かばず、その場は流れる。

 しかし、そのアクセサリーは奇妙にも都の傍にどうあっても存在し、かつ魔法のような能力を都に与えるという奇妙な性質を有していた……。

 そんな中、主人公はとある出会いを果たす。神社へと足を運んだ主人公。そこにはどうゆうわけか謎のぬいぐるみが落ちていた。当然ながら放置する。しかしその後、事態は動きだす。主人公宅においてそのぬいぐるみが出現し、突然言葉を話し始めたのだ。

 ぬいぐるみ曰く、自分の名は「ソフィーティア(以下ソフィ)」、異世界人であり訳あってぬいぐるみのような幻体を通して主人公に接触した。ソフィが語るに破損した“神器”は二つの世界(主人公の世界とソフィの世界)を結び、同時に扉として閉ざしていた、ソフィの世界で製造されたアーティファクトの一つ“世界の眼”であった。これが先の地震で破損したためかつて閉じたはずの扉が開き、ソフィの世界から主人公の世界へとアーティファクトが流出してしまった。自分はそれを管理する組織に所属する故に回収したいのだが、自身は世界を渡れないために幻体でのやりとりが限界である。そのため無自覚だが都と同じくアーティファクトを有していた主人公へと協力を持ち掛ける。

 かくして、主人公はアーティファクトを巡る騒動へと身を投じていくこととなる。

 

各作品のレビュー

『9-nine-ここのつここのかここのいろ』

 エピソード1にあたる章、ヒロインは上述した九條 都

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(出典:9-nine-ここのつここのかここのいろ)

 エピソード1であることから察するかもしれないが、この章は導入である。アーティファクトとは何か、主人公の世界にどんな影響があるのかを説明する側面が強く、まだまだわからないことも多い。この章のヒロイン 都は、令嬢でありながらも良識と「力を持ってしまった以上は持たざる人々のために努力する」ことを信条とした、責任感のある女の子である。ある意味ではその責任感を主人公がどのようにして正しく導いていくのかが、ここでは肝となる。

 この章を評価する際、やはりこれが序章であることを認識しておかなければならない。先述した通り、この章ではわからない要素が多すぎる。事実上の未解決のままエンドを迎えてしまう。消化不良感は否めない。

 だがしかし、「9-nine-」全体で示されるテーマとして「日常を送る人々が非日常に巻き込まれていくことが何を意味するのか」、より深く言うならば「力を得て踏み込んでいけるようになったということは、反面それだけ危険なものに身を晒すことになる」ということを、責任感の塊である 都を通して語っている。要するに作品全体の命題の一つをプレイヤーに刻みつける章であるのだ。故に作品を語る上では決して外せないエピソードである。加えてここでのエンドは別の章にて取り扱われている。

【ヒロインについて】

 ストーリーそのものの評価はここまでにしてヒロインについて話そう。ヒロインである都は可愛い。そう、とにかく可愛い天然さんなのだ。

 また、彼女は責任感が強く、絵に描いたような優等生である一方で、普段はポヤポヤしており噓がヘタ。故に挙動一つ一つが愛嬌満載なのである。主人公の好意を知ったときの慌てぶりは澤田なつさんの演技も合わさり強力の一言であり、怒ったときでさえ愛らしい。

 同時に都は良くも悪くもハッキリした性分の良い娘であるため、主人公に対して思ったことは正直に申す(一部を除く)。主人公を第三者に貶されたときの姿勢も極めてまっすぐである。まさに正統派ヒロイン。嫉妬したときなど、眼福である。謝ってばかりと都に指摘しているが、確実に主人公は尻に敷かれる。正妻キャラが板についたまである、個人的にはトップクラスに好きなキャラである。

 

『9-nine-そらいろそらうたそらのおと』

 エピソード2にあたる章。ヒロインは主人公の実妹(←重要)新海 天である。

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(出典:そらいろそらうたそらのおと)

 二つ目の物語であるこの章では、アーティファクトを使用することそのものの危険性の表層化に加え、前エピソードでは暗躍にとどまっていた敵が本格的に姿を現す。

 経緯は前エピソードと同じであるが、ここでは天にスポットがあたる。相違が生まれる理由については、天の能力を利用しての積極的な敵の捜索が原因となる。敵に自分たちの存在が早期に知られ、対面してしまうためだ。なんとか一度目の会敵は主人公たちがまだ具体的な動き、思惑を見せていなかったために見逃される。しかし、それで諦める訳には当然いかず、主人公たちは敵との戦いへと備えていく。

 このタイミングで悪い意味で転機が訪れる。敵一派のリーダーと思われる人物については物分かりが良く、積極的には主人公たちを害しようとはしなかったのだが、ゴーストと呼ばれる人物が半ば独断で主人公を始末しようするのだ。しかし、主人公を追ってきた天により一時的にゴーストを行動不能にすることができた。

 だが天の能力である「存在感を薄くする」力が限界を超えた使用により暴走し、力を行使する限り使用者である天の存在が物・人を問わず、あらゆるものから徐々に忘却されていくようになる。解除すれば天は助かるが、ゴーストがいる以上は解除する危険があまりにも高い。

 よって主人公は天の心が折れぬよう支えながらソフィの協力の元、事態の打開を目指し、同時に戦いへと身を投じていくこととなる。

 日常パートでは全章でも評判だった天との軽快でコミカルな会話が、より増加しプレイヤーたちの笑を大いに誘う。ギャグパートにおいて天の存在は「9-nine-」において極めて重要な存在である。正直、無茶苦茶面白い。

 反面、天を支えていく面では、天がかねてより抱いていた想いがさらけ出されていく。そして前章からの天の行動の理由が明かされていく。まさか、オレオレ詐欺の件が伏線だったとは誰も思うまい……。

 そして、そういったシリアスパートの中でもギャグを容易できる力量も評価に値する。全編を通して天が良い味を出しまくっている。

 この章で語るべきもう一つの魅力がある。主人公 翔が格好良すぎたことである。主人公は基本戦闘面では盾になるしかない、と自嘲するように能力の自覚がない。事実、戦闘では不利な立ち位置である。しかし妹を救うがため、ソフィの協力でそれを無理矢理に克服し、事実上気合一本で立ち向かう。ゴーストの問答を含め、漢すぎる。これは実妹でも惚れてしかたない。

 漢気溢れるのはこれだけではない。それは天とのふれあいにある。この天ルートでは他のルートとは異なる要素がある。これは実際にプレイしなくては決して分からない。プレイ動画を見てさえも……。

 天を救うためには主人公が漢を通す必要がある。その一連のやりとりには息を飲む他ない。そしてその選択をすることのヒントは最初に示されていた。自己完結する伏線としては最も凄みのある章である。正解ルートを選んでも、一度はバッドの選択に目を通しておかなければならない。

 言葉以上に孤独になっていく天、そんな彼女を必死に繋ぎ留めようとする翔。妹を救うためには……。「水葬銀貨のイストリア」の“あの”選択並みの重さが今、ここに。

 だが、それまでを見てきたのならきっと……。

【ヒロインについて】

 ヒロインの魅力を紐解こう。天はとにかく日常パートを色づけてくれる存在だ。主人公との高度な連携?をもって楽しませてくれる。「殴るぞ」の件など、至高である。これは全ルートでもいえることで先に述べた通り、天の占める「9-nine-」での存在は大きい。

 また、物語は進むことで明かされる“素”の天が胸を激しく締め付けてくる。なぜ主人公は一人暮らしさせられる羽目になったのか。原因である天はなぜそんな主人公をしつこく訪ね、泊まろうとするのか。その裏に秘められた天の強い想いが涙を誘う。だからこそ主人公はあの選択をしなければならない。本当は寂しがりやなあの娘のために。

 裏表のない都に続く、陰陽の面で我々の心を動かす天であった。

 

『9-nine-はるいろはるこいはるのかぜ』

 第三章。ヒロインは元のルートでは敵一派の一人。その中でも主人公たちに好意的に接してくれた、主人公の先輩 香坂 春風(はるか)

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(出典:はるいろはるこいはるのかぜ)

 この章では、主人公が敵の内情を知るために主人公たちに協力的な春風を頼り、潜入を行う。そしてその結果、主人公たちが対峙すべき“本当”の敵が露になるとともに、ソフィの事情がより詳しく明らかにされる。先述の2ルートと異なり、このルートは特にストーリーを明かすことがネタバレにつながるために情報を露出はなるべく控えるようにしたい。

 主人公が敵側に潜入する都合上、都と天は主人公と表立って接触できなくなる一方でヒロインの春風との触れ合いが増える(他のヒロインたちは春風中心とした会話が加わるため出番が無くなる訳ではない)。主人公はそんな状況下で前ルートでは“敵”としてきた者たちと関わっていく。ギャグ担当は敵側にもいるので問題はない。

 そんなこんなで、前ルートでは脅威に写った面々の素の姿を知る一方で、彼等とはまた別の人物たちの真実も知ることとなる。

 このルートでは、プレイヤーの前ルートを通して溜まった疑心が重要になってくる。「本当の敵は誰なのか」、「誰を(より細かく言えば“どちらを”)信じれば良いのか」。プレイヤーの心を揺さぶりつつ、一気に「9-nine-」の核心へと迫る。

 そしてその先に、主人公のアーティファクトの力が明らかになり、同時にタイトル回収が行われる。

【ヒロインについて】

 春風は都とは別ベクトルで可愛い女の子である。これはネタバレにはならないため明かすが、彼女はアーティファクトの手にして以来二重人格である。元の人格は引っ込み思案で登場人物で最高のコミュ障。二つ目の人格は高飛車の女王様な性格になっている。この“素”の彼女が自分自身を通していけるようになるまでがこの章の本筋となる。

 本来の春風は重度の(二次元)オタクで、ある理由によりコミュ障(さらには自分の射程圏内では話が止まらない、つまりはほとんど俺ら)。主人公には些細な一件により惚れこむ。劇中では自分のドジさと不甲斐なさに苦汁を舐めながらも、自分の想いを伝えていこうと努力する、彼女の健気な様に胸をうたれること必死。さらには二重人格によりS and Mにて対応可である。そして敵側のギャグ担当はアイツである。乳房の元に! 我々は一つになるのだ!

 

 

『9-nine-ゆきいろゆきはなゆきのあと』

 「9-nine-」最後のルートである。ここでのヒロインは基本主人公の仲間の一人であったものも唯一内情の分からなかった結城 希(の)亜(あ)である。

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(出典:ゆきいろゆきはなゆきのあと)

 主人公は希亜こそが敵に打ち勝つ鍵であると考え、彼女との仲を深めていく。そして希亜の心根を知ることで「人の命を奪うこと、奪われることの重さ」について語り合うのだった。また、同時にソフィは翔とは別に宿敵を倒すための方法を模索していく……。

 このルートでは「お前……本当にパレットか?」という程の鬱な展開が到来すると共に、主人公 翔の最大にして最後の死闘が始まる。伏線回収については最終ルート故に最高レベルである。いたる所で最終決戦での勝利に“繋がる”セリフが綴られている。そしてついに翔の能力の真価が今、発揮される。

 さらにこのルートにて、前作ではウザイとすら思えたプレイヤー側の操作の意味を思い知らされることとなる。「DEAR MY WAKER」が流れたとき、その興奮はとどまるところを失うに違いない。

 【ヒロインについて】

 結城 希亜の魅力の最たるものは「ギャップ」である。このルートに至るまで「クール」であった彼女が、別人にも思えるほどの肩の力を抜いた姿をさらけ出す。コスプレイベントや添い寝イベントでの彼女の萌えにより我々は燃え尽きる。声優さん本当にGJである。おみそれしました。好感度がソラを翔上がる。

 そしてそれ故に鬱パートの悲しみは途轍もない程に強大である。必ず乗り越えて欲しい。

 なぜならその先に彼女との約束があるのだから……。

 

 

作品全体の評価

 日常・ギャグパート

 「異世界との交信なのだから、言語・言葉の有無に違いは必ず存在し、翻訳の仕方、され方に留意することで情報を引き出すことや精査することが可能」など、登場人物の行動が非常に上手く作り込まれている。

 ギャグパートは前述のとおり、大満足である。天のおかげである。また、この手のゲームで同じみの他作品ネタも充実している。ライトなものからディープなものまで。ヤツが参加していることを抜いても多彩である。伏線の絶妙さもあり、全て見てしまったことが寂しくもあるが、何度でも見返そう。

 作品の命題も深く、色んな意味で身近である内容であった。ある種、「Dies irae」とは違う中二病患者の姿をも目にすることができる。

 

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(出典:右から、ここのつここのかここのいろ、はるいろはるこいはるのかぜ、 ゆきいろゆきはなゆきのあと)
 戦闘パート

 異能モノであるが、あくまで主人公たちが一般人であることは最後まで崩れず、能力の性質も一貫しており応用力が求められている。主人公たちの勝因はそこにあるだろう。能力を仲間と共に思案し引き出しつつ、組み合わせる……そんなところに。まさに絆による勝利である。どうすれば勝てるのか、相手にはどう読まれるのか、どう日々を過ごすことが勝利へと繋がるのか。非常に練られたシナリオである。意地による戦い方もまた見物であった。どのルートでも燃える。

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(出典:左 そらいろそらうたそらのおと、右 ゆきいろゆきはなゆきのあと)

 

 作画 

 非常に美麗で満足である。情事も含め、キャラをよく魅せてくれた。OP・ED映像の出来もセンス溢れるもので、特に「DEAR MY WAKER」の表記がでる瞬間が個人的には最も好きであった。引き続き注目していきたい。お疲れ様でした。

 

 音楽 

 BGMについては、少なめである(気がする)。が、不満なものではない。使い回した感がないとは言えないが……。「squall」と「DEAR MY WAKER」については反則級。

 最初はvol:米倉千尋(代表曲:嵐の中で輝いて)で「アンタ何やってんだ!」とも思ったが、結局のところ、曲は「素晴らしい」の一言に尽きた。色々言われる堀江晶太とも組んで、もう手がつけられない。次回も是非ともよろしくお願いします。

 

全ルートを通しての総括

 「日常を生きる人間が非日常に巻き込まれる」ことをしっかり描写し、テーマとした作品であった。登場人物たちが力を得たことをどう思い、どうしていくのか。そこから始まる物語と過去がどう結びついていくのか。見事であった。イキりで胃もたれしていたのでなおさらそう思ってしまう。

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(出典:ゆきいろゆきはなゆきのあと)

 まあ、それを差し引いてもお釣りがでるほどであり、まだまだ美少女ゲーも捨てたものじゃないと思えた出来である。

 それを踏まえ、この「9-nine-」をどう表現すれば良いかと問われれば、「痒い所に手が届いている」と答えたい。というのも物語の推移がプレイヤーによく沿うようにできているからだ。プレイヤーが考え得るアイデア、伏線を主人公とソフィがしっかりと押さえている。だからこそ、「やはりそうか」と思うとともに、「プレイヤーの考えはお見通しか」と感心させられる。スレスレで高跳びを跳ぶような感覚である。

 加えて「9-nine」では都ルートのような未解決エンドに対する解決方法がキッチリ提示されている。プレイヤーの悩む点を的確についている。どれもプレイヤーに“同調”していないと出来ない所業……否、偉業である(あることが懸念であるが)。

 また、「9-nine-」にはプレイヤーがのめり込むための仕掛けがある。それが理由で分割することを肯定できた。なぜ天ルートだけが特別なのか。なぜ強制バッドがあるのか。作品全体がプレイヤーを物語へと組み込む装置なのだ(選択肢を選ぶ自由度は低い)。天ルート、そして最終決戦での選択肢には血潮が究極に燃えた。4作全てをやったことの充実感は待った時間を優に超えてしまう。本当に良い作品に出会うことができた。相変わらず初心者にもオススメであり、パレットもよく頑張ってくれたと感じる。

――本当にありがとう。

 

登場人物について(ネタバレありで個人的感情多々含む)

新海 翔【CV寺竹順 カミジョーさん何やってんd

 まさに漢だった人。頑張りすぎ。とにかくカッコイイです。プレイヤーにも共感のできる感性と、貫き通す意志の強さが共存した強い人。頭の回転も速い。最終決戦後には涙もあるが、必ず幸せになって欲しい。そんな姿をFDで待ってます。

 

九條 都【CV 福圓美 澤田なつ

 筆者の好きなメインヒロイン TOP2の内の一人。能力がけっこう反則。誠実な人柄、そして天然。ときとしてユーモアも利かせてくれる。ドストライクだ。澤田なつ万歳!(深紅&明日香も!)劇中では自分の力に戸惑う姿を見せながらもなお進むもうとする意志、内省的で苦しみやすい主人公をいざというときには強く肯定してあげられる器の広さを持つ。

 追加天然日常エピソードで彼を尻に敷く(精神的)お姿、お待ちしております。

 

新海 天【CV 沢澤砂羽】

 主人公の実妹(義妹ではない!)の「9-nine-」ギャグ担当その1。天真爛漫だが、実は内弁慶のブラコンガチ勢。兄のことは良くも悪くも誰よりも知っている妹。ギャグでは散々笑わせてもらった。クリアしてしまったことがとても寂しい。逆に兄妹愛には目頭が熱くなってしまった。おろした髪&パジャマにはもう耐えられない。

 新しいギャグパート楽しみにしています。

 

香坂 春風【CV 渚しろな】

 おどおどした仕草がとても可愛い、色んな意味で一番の駄目っ子。料理もか……でも、それが良い。本人はM寄りだが、お嬢様モードは両方兼ねる感じだからカバー範囲が広い(本人の趣味もとても広い)。2作目で株が上がります。自身のルート後では他のオタク重症患者二人とユニットを組んで日常を彩ってくれます。

 FD等にて、自作の美味しいカレーとお弁当を目にできる日を待っています。

 

結城 希亜【CV 夏和小】

 プレイしたことで筆者内メインヒロインTOP2の片翼に躍り出た娘。重度の中二病(自覚症状あり)。あのギャップは反則である。パパ・ママ呼びがバレ照れる、初めてのコスプレで大はしゃぎし、添い寝での懇願する仕草は格別。なお心霊系体験の後(あるいは関係なく)は暗いところが無理な模様。話かけられて「運命だ」とときめいてしまうなんてチートである。とにかく萌え過ぎて死にそう。故にシリアスパートでボロ泣きしてしまった(squallによるダメージ倍加)。恥ずかしい。

 筆者は弱さ見せたくない現実逃避創作系人間のため勝手な共感だらけ(自分が嫌いになる魔のスパイラル)。萌えのあまり、今も死に体である。

 FD絶対きてください、五体投地で祈ります。

 

ソフィーティア(ソフィ)【CV 荒井さん。 とあるの友情か?

 ある意味プレイヤーのメインヒロイン。物語の説明&進行担当。疑念を一瞬でも持ったことは謝ります、ごめんなさい。今回いなかったツンデレ枠? なんだかんだ言ってあれこれと全力を尽くしてくれる姿はまさに聖女(本人には悪いが)。FDで期待してます(アレ使えばCV問題も回避できるさ、きっと!3Pだがな!)。

 

成瀬 沙月 【CV:ひな葉月】

 主人公のお姉さん的な人で、担任教師でもある。基本的に色々巻き込まれた人。舞台装置にされてしまった。なんだかんだ面倒見が良い。適当な性格だが非常に可愛らしい言動をとる。病院が嫌いらしい。

 畜生攻略できねぇ! 幼馴染らしいのに!! FDだ、それしかない。3・2Pになるだろうけど。 

 FD来てくれー! 頼む―!アンニュイな君も好きだ!

 

深沢 与一 【CV:紅茶葉 キオ・アスノご乱心、寺(神社)以来の狂気】

 主人公の親友ポジ。てっきり最終ルートでは救われると思ってた人。むしろ小物に。シリアルキラーっぽいが、単なるかまってちゃん説が濃厚なので、FDではきっと救われるハズだ。救われたところでなんだ感はあるが……。

 このままで終わったらダメだろ。「結局あいつのパシリで終わった」、「分身の方がボスだったとか」言われるぞ!

 

ゴースト(■ ■)【CV:小鳥居夕花】

 強力なボスキャラを務め、ときには主人公の相棒になるなど多彩な役回り。味方としての登場時から凄く頼もしかった。日常面ではまさに姐御(声優が良いですから)である。名前ネタは後日談に引っ張ると思ったから意外だった(そういえばインストールしてたわ)。

 FDではレヴナント・アーマー(ver.翔)の戦闘AIとして頑張ってくれそうだ。春風との連携もあるのかな……(遠い目)。

 

高峰 蓮夜【CV:ほうでん亭センマイ 安定の杉t代表取締役

 ギャグ担当その2。天然な中二病(自覚してる?)。天のいない間を埋めたキャラの濃さ。まさかの少佐と72千早ちゃんネタを引っ張ってくるとは……相変わらずの綱渡り。ファミレスに焦がれ、ポテフライに酔う様には春風先輩と全国のボッチたちが首を縦に振り続けた。まさに作品の命題に沿ったお人。自分の力不足を補うために格闘技術を磨いたり、どんな時(強調)でも腐れ縁を守り、また思慮深いところ……漢パート2である。FDでは与一を翔と共に殴り飛ばすキャラに果たしてなれるのか、否か。救われて欲しい勢の一人。だけどKY。

 

イーリス【CV:一応無表記】

 ただの下衆。どうしてこうなった……。性分的に浅慮。ある意味、“アイツ”のいなかった世界だったからこうなったのかもしれない……。やっぱりメインヒロイン ソフィ説……! 

 まだ生きてそうで恐い、大人しく滅却されて!

 

「見つけた」の人【CV:説明不要】

 途中から分離独立した人。ソフィの旦那説浮上。薄い本が熱くなる。翔のもう一人の相棒(他作品でいうヘリオスとかそっちの方の)。次回作ではイーリスを口説きにいきましょう。地獄にカチコミじゃあ!(地獄でのヴァルゼライド閣下ばりのご活躍、期待しております)

 

 【リンク】

『ここのつここのかここのいろ』公式サイト            

http://palette.clearrave.co.jp/product/kokoiro/

『そらいろそらうたそらのおと』公式サイト

http://palette.clearrave.co.jp/product/sorairo/

『はるいろはるこいはるのかぜ』

http://palette.clearrave.co.jp/product/haruiro/

『ゆきいろゆきはなゆきのあと』

http://palette.clearrave.co.jp/product/yukiiro/