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「タミヤMM ドイツ突撃工兵チーム ゴリアテセット」 レビュー&製作記

 せっかくのネット記事。いつものKIMOOTA誌上とは違う事がしたい……。という訳で、白黒印刷のKIMOOTAではなかなか難しいプラモデルのレビューをしていきます。

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 今回紹介するキットはタミヤ1/35ミリタリーミニチュアシリーズの「ドイツ突撃工兵チーム ゴリアテセット」。原稿締め切り4日前にプラモのレビューを思いついたのであまり時間がかからず簡単に組めそうなこのキットを選びました。もともと興味のあったキットでもあるのでいい機会になりました。

 さて、まずはこのゴリアテという兵器がいったい何なのかを説明しましょう。ゴリアテは第二次大戦中にドイツ軍が開発した小型爆弾運搬車です。全長約1.6mのコンパクトな車体に電動モーターと最大60kgの爆薬を搭載していました。有線で遠隔操作ができ、目標に接近、爆弾を炸裂することができました。主に突撃工兵が運用し、固定陣地や車両への攻撃ができました。(参考:キット外箱の解説)

 1.6mの小型兵器はゴリアテ、超重戦車はマウス……。なんだかおもしろいですね。 

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 では、中身を見ていきましょう。ランナーは3枚。ゴリアテのパーツであるAランナーは2枚入っており、ゴリアテを2つ作れます。Bランナーは突撃工兵のフィギアです。また、ゴリアテからのびる有線ケーブルを再現するため、銅線が付属しています。説明書は紙が1枚。デカールは付属していません。 

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 Aランナーです。かなり少ないパーツ数ですね。履帯はドライブスプロケット・アイドラーホイールとの一体成型だと思っていたのですが、連結組み立て式でした。連結組み立て式とはいえ、タミヤ1/48MMシリーズとおなじように直線部分はつながっています。ディティールは良くなるのでいいですが、この手の連結組み立て式履帯がかなり苦手なので、ちょっとイヤですね。(あくまで個人の感想)

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 Bランナーです。人形は箱絵の姿勢のものが3体ついています。躍動感あるシワが素晴らしいです。 

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 組み立てが終わった所です。キットの出来が素晴らしいので、何も考えず説明書に従っていればいつの間にかできています。合いも完璧。さすがタミヤ。 

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 履帯をランナーから外す前に先に塗装しちゃいます。ここの順番は人によって違うと思います。ランナーから外さずに塗装する人と車体に取り付けてから塗装する人、どちらが多いのでしょうか?

 塗料はタミヤカラーを使用しました。フラットブラックとジャーマングレイを混ぜ、レッドブラウンを少量入れた色です。

 また、時間が限られているのでサフレス塗装です。 

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 次は車体の塗装です。時間節約のため、先ほど履帯を塗装するのに使った色をそのまま影色として塗装し、その上からダークイエローを吹き付けました。ちょうどタミヤカラーのダークイエローが切れていたので、ミスターカラーのダークイエローを使いました。水性アクリルの上からラッカー系塗料を塗ったわけで、ちょっと不安はありましたが特に問題なく塗装できました。履帯と同様、時間節約のためサフレス塗装です。 

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 ケーブルを収納するハッチをマスキングし、白色を塗り分けます。本当は明るい白色をダークイエローの前に塗るのが正解なんでしょうけれど、白を後に塗るほうがマスキングしやすい気がしたので、この順番にしました。

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 瞬間接着剤などを使って履帯を車体に取り付けました。重力による垂れがきれいに再現されていて素晴らしいです。

 ただ、この作業が結構難しかった……。塗装する前に車体に取り付けたほうが良かったかもしれない。よく見なくてもグチャグチャなんで、上の写真は拡大して見ないでね。あ、僕が下手なだけでキットが悪いわけではありません。 

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 銅線を取り付けました。メタルプライマーを塗ってからフラットブラックを塗りました。 

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 箱絵のゴリアテはめちゃくちゃ汚れていますが、自爆用の使い捨て兵器がそこまで汚れることがあるのかは疑問です。しかし、全体的にトーンを落としたい感じがあるので、あまり汚しすぎないように気を付けながらウォッシングはしました。

 使った色はタミヤエナメルのブラックとブラウンを混ぜた「万能汚い色」。

 このあと、履帯の塗装も軽くしました。埃がかぶった感じを出すのに、タミヤエナメルのバフで軽くドライブラシした後、常に接地する突起部分にメタリックグレイを入れていきました。 

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 最後につや消しクリア―を吹いて完成です。 

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 フィギアと一緒に撮るとこんな感じ。

 フィギア塗装している時間はありませんでした。

 

<総評>

 値段が安めでとても簡単に作れそこそこ満足感がある良いキットです。フィギアの造形も良いので、ジオラマなどにすると映えると思います。

(しゃぶりん)